不寛容の正体を命名する
テンションの下がるシチュエーションの一つに満員電車がある。リーマン諸氏は共感してもらえるだろう。いや、女子ならなおさらか。
残念ながら、私の勤務先はリモートワークやフレックスといった気の利いた制度はないので、やれることといえば少し早めに家を出ることぐらいである。
しかし、せっかく早めに家を出ても、容赦なく満員電車に遭遇する。そして、少し早めに家を出ると普段と異なる人種、すなわちオッサンオバサン軍団と遭遇してしまうのが、いかにも残念である。
満員電車は人の不寛容さを遺憾なく引き出す。会社では気のいいおっちゃんや「今日のスカート素敵ですね」なんて言えば昼下がりにお菓子の一つでもくれそうなおばちゃんでも、満員電車の中ではなぜか頑として立ち位置を譲らなかったり、妙な馬力を発揮するのが不思議である。
しかしハイテンションパーソンは嘆いてばかりもいられない。この苦しい状況にあっても、少しでもテンションが揚がるものはないかと模索するべきである。個人的には、次の2点を心がけている。
- 可愛いらしい子を探す
- オッサンオバサンを命名する
1はまぁ、常套手段であろう。女子であればイケメンを探すことになろうか(いや、ホントはどうか知らない、女子の気持ちは分からない)。「好みのタイプ」というのはあまりないというか、自分でもよく分からないが、とりあえず「いい感じだな」と思う子を探すのは楽しいことだ。
仮に可愛いらしい子がいたとして、決して何もアクションは起こさない。執拗に見たり、ましてや声をかけたりしない。目的は満員電車ですこしでもテンションを高めることだ。なので可愛い子ではなく、可愛い「らしい」子なのだ。そうすることで格段に出会える確率が上がる。ちなみに、下手な動きをすれば即交通警察行きとなってしまうので、そういう観点からも、いかなるアクションもリスクと心得るべきである。
2は、これは妻に教えてもらった方法である。毎朝微妙に電車の時間が変わることもあり、同じ人に出くわすことは、大都会の東京ではまずない。一期一会である。そのオッサンオバサンをきちんと記憶に留めておくためにも、所謂「あだ名」をつけてあげるのである。有吉方式とでも呼べば分かりやすいか。
しかし、これはなかなか難しい。ぜひみなさんにも挑戦して、秀逸なネーミングができた暁には教えてもらいたいものである。私もまたの機会に披露したいと思う。
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